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個人事業主・フリーランス公開日: 2026.09.19最終更新日: 2026.09.19

請求書と領収書の違い — 個人事業主が参加費を受け取るときの使い分け

執筆: 幹事Pay 編集部 ・ 読了目安 約6

個人で講座やコミュニティを運営していると、参加者から「請求書をください」と「領収書をください」の両方を言われる場面があります。似た書類に見えますが、役割はまったく別です。この記事では、参加費を受け取る側の視点から請求書と領収書の違いを整理し、両方を求められたときにどう対応すればよいかをまとめます。

1. 違うのは「支払いの前か後か」

請求書と領収書のいちばんの違いは、支払いより前に出すか、後に出すかです。この一点を押さえると、あとの違いはすべてつながって見えます。

請求書領収書
発行するタイミング支払いの前支払いの後
役割「いくら払ってほしいか」を伝える「確かに受け取った」ことを証明する
発行する人代金を受け取る側 (自分)代金を受け取った側 (自分)
主な用途相手の社内での支払い手続き・稟議相手の経費精算・確定申告の証憑
請求書と領収書の違いを示すタイムライン図。支払い前に「いくら払ってほしいか」を伝えるのが請求書、支払いが行われた後に「確かに受け取った」ことを証明するのが領収書。どちらも発行者は代金を受け取る側で同じだが、出す場面と役割はちょうど逆になる。
発行する人は同じでも、出す場面と役割はちょうど逆

参加費のように少額かつその場で支払いが完了するケースでは、請求書を省いて領収書だけ発行することが多くなります。請求書が必要になるのは、相手が支払いの前に社内の承認や経理手続きを通す必要がある場合です。

2. 参加者側が求める場面が違う

同じ参加費でも、相手が個人か法人の担当者かで求められる書類が変わります。

  • 法人の担当者が事前に払う場合 — 社内の支払い稟議に請求書が要る。支払い後に経費計上のための領収書も別途求められることがある
  • 個人が自分のお金で払う場合 — 確定申告や勤務先への経費精算のため、支払い後の領収書だけで足りることが多い
  • クラウドファンディングや講座の申込サイト経由の支払い — サイト側が発行する明細で足りる場合が多く、主催者が別途発行する必要がないこともある

迷ったときは、申込の時点で「請求書は必要ですか」と一言添えておくと、あとから個別に依頼を受けて慌てることが減ります。

3. 両方を求められたときの対応

法人の担当者からは、支払い前の請求書と支払い後の領収書の両方を求められることがあります。対応する順番と記載内容を揃えておくと、あとの照合がしやすくなります。

  1. 1

    請求書を発行する (支払い前)

    宛名・金額・支払期限・振込先(または決済方法)・発行者の氏名または屋号を記載します。あとで領収書と照合できるよう、請求書番号を振っておきます。

  2. 2

    支払いを受け取る

    請求書に記載した金額と実際の入金額が一致しているか確認します。手数料が差し引かれて着金する決済方法の場合、参加者が払った額と手元に入った額が異なることがあるため、どちらの金額で領収書を発行するか事前に決めておきます。

  3. 3

    領収書を発行する (支払い後)

    宛名・金額・但し書き(何の代金か)・発行日・発行者を記載します。請求書と同じ案件であることが分かるよう、請求書番号を領収書にも記載しておくと照合がスムーズです。

!番号は請求書と領収書で通しにしない

同じ番号体系を使い回すと、あとから件数を数えるときにどちらの書類の番号か分からなくなります。「請求書は頭にQ、領収書は頭にRを付ける」のように別の体系にしておくと、記録を見返すときに迷いません。

幹事Pay は参加者ごとに支払いのリンクを発行し、支払い完了時に宛名入りの電子領収書を自動発行します。現金や振込で受け取った分も同じ画面に記録できるため、請求書を別途やり取りした案件でも、支払い状況と領収書の発行履歴を1か所にまとめられます。

📖あわせて読みたい参加費の入金記録の残し方「誰からいくら」をあとから説明できる形にするための、記録の項目と締め方をまとめています。

4. インボイス制度との関係

「適格請求書(インボイス)」という言葉から、請求書だけがインボイス制度に関係すると誤解されがちですが、適格請求書の要件を満たせば領収書もインボイスとして扱えます。重要なのは書類の名称ではなく、登録番号を含む所定の記載事項が揃っているかどうかです。

自分がインボイス発行事業者として登録しているかどうかで、発行できる書類の性質が変わります。登録の要否や、参加者から適格請求書を求められた場合の対応は、事業の規模や取引の内容によって判断が分かれるため、税理士や所轄の税務署にご確認ください。

📖あわせて読みたい割り勘領収書とインボイス「割り勘なのに領収書」が適格請求書として扱えるかどうかの考え方を整理しています。

5. よくある質問

Q個人事業主でも請求書は発行できますか?

発行できます。屋号や氏名、連絡先、金額、振込先などを記載すれば、法人でなくても請求書として通用します。決まった書式はないため、必要事項が揃っていれば手作りのフォーマットで問題ありません。

Q請求書なしで、いきなり領収書だけ発行しても問題ありませんか?

その場で支払いが完了する参加費であれば、請求書を省いて領収書だけを発行する運用で問題ないことがほとんどです。相手が事前の支払い手続きを必要とする法人の担当者である場合は、請求書を先に求められることが多くなります。

Q見積書と請求書は同じものですか?

違います。見積書は「これくらいの金額になる見込みです」と事前に示す書類で、金額が確定した段階で請求書に切り替わります。参加費のように金額が最初から決まっている場合は、見積書を省いて請求書または領収書だけで足りることが一般的です。

Qインボイス登録をしていない場合、請求書や領収書はどう書けばいいですか?

登録番号を記載しない請求書・領収書として発行します。相手が経費として仕入税額控除を使えるかどうかは相手側の事情にもよるため、自分が未登録である旨を事前に伝えておくと、あとの認識違いを防げます。判断に迷う場合は税理士にご確認ください。

Q請求書の再発行を頼まれたら、金額を修正してもいいですか?

すでに発行した請求書の金額を書き換えると、どちらが正しい金額か記録が追えなくなります。金額を変える場合は、元の請求書を取り消す旨を明記した上で、新しい番号を振った請求書を改めて発行するのが確実です。

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